みっちゃん(ADHD)公開日記帳

ADHD社会人。日々悩んだり、迷ったり。紆余曲折しながら、発達障害と共に、仕事も私生活もより良く生きたい。

「人生は、らせん状」


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人生は、らせん状

 

人生は、らせん状だ。

まっすぐ階段を上がるようには中々行かない。

 

上手く行っていると思えば

どん底に突き落とされたり、

起き上がれないくらい気が沈む日が続いたのに

ふっと散歩に出掛けたくなったりする。

 

正直よく分からない。

いつまた足元を救われるのかといった

不安があるような気もするし、

逆にあれだけのどん底を見たのだから

なんかどうでも良いかなという気もする。

 

自分がアップダウンしているのか、

世の中が変化しているのか、よく分からない。

 

けど、螺旋状だからこそ見える景色がある。

前方も後方も、右も左も。

ただ前だけを見て、上だけを見て

登っていた時は分からなかった

様々な景色や、空気の流れを感じる。

 

私をとりまく環境は、一つじゃない。

「ここにいれば必ず成功する」

なんてオアシスも無いけれど、

 

100%の人生でなくてもどうにかこうにか

しなずにいられるだけの制度が整っている国に

私は生まれた。

 

失敗しても、躓いても、

またぐるっと回って違う角度に照準を合わせれば

いつだってゲームを再開できる。

 

もしかするとしぬまで縁が無かったかもしれない

あらゆる人と出会えて言葉を交わす事のできる、

そんな時代に私は生まれた。

 

平均台な人生なんて、ごめんだ

 

昔は、こわかった。

なぜなら「人生は平均台みたいなもの」だと

思っていたから。そう教えられてきたし。

 

努力すること、頑張ること、

良い子でいること、一番になること。

親が望む、世が望む「こうあるべき」

レールからこぼれ落ちないように、

 

頑張って!頑張って!努力を惜しまないで!

みんなの期待を一心に背負って、

嫌われないように置いていかれないように、

ただ前だけを上だけを無心で見つめて

 

先の見えない平均台を一生懸命渡った、

落ちたら終わる、落ちたら終わる…

 

 

そして見事に平均台から落っこちた。

 

 

落ちたからこそ、見えたもの

平均台を渡っている間は、

ろくに周りを見ていなかった。

何なら差し伸べられた様々な手を、

振りほどいて生きてきた。

 

レールから脱落して、全てを失って、

ようやく自分の周りに手を伸ばしてくれていた

「人」がいることを知った。

今までどれだけ、蔑ろにしてきたんだろう。

 

守るものが何もなくなって、その手を掴むと

地の上に落ちたと思っていた自分は

らせん階段の踊り場にいた。

 

自分には何もない、

みんな上に行ってしまったと思っていた。

勿論、上に行ってしまった人も沢山いる。

 

けど、下を覗いたら、

ちゃんと今までの軌跡があった。

少しだけ、少しだけだけど

登っていたのかもしれない。

周りの皆よりかはゆっくりだけど、

落ちたり、もがいたりした軌跡は

ちゃんと残っている。

 

あっちに行ったり、こっちに行ったりしながら

不思議な経路を辿って最初よりかは、

登っている。気がしないでもない。

 

今でもたびたび、踊り場で休憩する。

上を見上げて途方もないと嘆いたり、

右や左を見てちょっと違う景色を見たり。

 

いびつながら、今まで登ってきた階段を眺めては

もう少し登ってみようと騙し騙し

自分の背中を押してみたり。

 

ぐるぐる回りながら、

少しずつ登っていければそれで良い。

疲れた時は段に腰掛けて休めば良い。

 

今日も私は、らせん階段を駆け登る。

一段ずつ、登っていこうね。

 


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